Last Updated on 2025年12月17日 by Best個別指導編集部
個別教室のトライとトライプラスの基本情報
個別指導塾を探していると、必ず目にするのが「個別教室のトライ」と「トライプラス」という2つの名前です。どちらも同じトライグループが運営している個別指導塾ですが、実は指導方法や料金体系、教室の雰囲気まで大きく異なります。この記事では、教育アドバイザーとして多くの保護者様や生徒さんの塾選びをサポートしてきた経験から、両者の違いを分かりやすく解説していきます。
トライグループの歴史と展開
トライグループは1987年に家庭教師のトライとして創業し、現在では全国に600教室以上を展開する日本最大級の個別指導塾グループです。長年培ってきた指導ノウハウと教育データを活かし、生徒一人ひとりに合わせた学習プランを提供しています。
グループ全体で年間13万人以上の生徒を指導しており、小学生から高校生まで幅広い学年に対応しています。特に中学受験、高校受験、大学受験の3つの受験対策に強みを持ち、難関校への合格実績も豊富です。東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学などの難関大学や、開成中学校、灘中学校といった最難関中学への合格者を毎年多数輩出しています。
トライグループの特徴は、マンツーマン指導にこだわっている点です。集団授業では一人ひとりの理解度に合わせた指導が難しいという考えから、完全個別指導のスタイルを貫いています。また、独自の学習診断システム「トライ式AI学習診断」を開発し、生徒の苦手分野を科学的に分析する取り組みも行っています。このシステムでは、わずか10分程度の診断で単元ごとの理解度を可視化できます。
現在では家庭教師のトライ、個別教室のトライ、トライプラス、オンライン個別指導塾という4つの事業を展開し、それぞれの生徒のニーズに合わせたサービスを提供しています。
個別教室のトライの特徴
個別教室のトライは、トライグループが直営で運営する個別指導塾です。主要駅の近くや商業施設内など、アクセスしやすい立地に教室を構えており、通いやすさが大きな魅力となっています。
最大の特徴は完全マンツーマン指導です。講師1人に対して生徒1人という指導体制で、授業中は常に講師が隣に座り、問題を解く様子を見守りながら指導します。この指導スタイルにより、生徒がどこでつまずいているのか、どんな思考パターンで問題に取り組んでいるのかをリアルタイムで把握できます。例えば数学の因数分解でつまずいている生徒には、中学1年生の文字式の基礎まで遡って指導することも可能です。
教室は広々とした空間に個別ブースが設置されており、周りの目を気にせず集中して学習できる環境が整っています。各ブースは適度に区切られており、プライバシーを保ちながらも開放感のある設計になっています。また、最新の映像授業システム「Try IT」も無料で利用でき、自宅学習のサポートも充実しています。Try ITでは中学生向けに約4,000本、高校生向けに約5,000本の授業動画が用意されており、定期テスト対策から大学受験対策まで幅広くカバーしています。
さらに、教育プランナーと呼ばれる専任のスタッフが各生徒の学習状況を管理し、カリキュラムの見直しや進路相談にも対応しています。
トライプラスの特徴
トライプラスは、トライグループのノウハウを活用しながらフランチャイズ形式で運営される個別指導塾です。地域密着型の教室運営が特徴で、各教室のオーナーが地域の教育事情に精通しており、地元の学校情報に強いという利点があります。
指導スタイルは講師1人に対して生徒2人の個別指導が基本です。この1対2形式では、講師が生徒Aに説明をしている間に生徒Bが問題を解き、その後生徒Bに説明をしている間に生徒Aが問題演習をするという流れで授業が進みます。この方式により、適度な緊張感を保ちながら、自分で考える時間も確保できる効率的な学習が可能になります。
料金面では個別教室のトライと比べてリーズナブルな設定になっており、個別指導を試してみたいご家庭にとって始めやすい価格帯です。また、トライグループの教材や指導メソッドを使用できるため、品質面でも安心できます。具体的には「トライ式学習法」と呼ばれる独自の指導法を採用し、ダイアログ学習法(対話式学習)やエピソード反復法など、科学的根拠に基づいた学習方法を実践しています。
教室は住宅街や地域のメインストリート沿いに多く、アットホームな雰囲気が特徴です。大手の個別指導塾でありながら、地域に根ざした温かみのある指導を受けられる点が魅力です。
両者の運営形態の違い
最も大きな違いは運営形態です。個別教室のトライは全て直営店であり、トライグループが直接管理しています。一方、トライプラスはフランチャイズ展開されており、各教室のオーナーが独立して運営しています。
| 項目 | 個別教室のトライ | トライプラス |
|---|---|---|
| 運営形態 | 直営店 | フランチャイズ |
| 教室数 | 約600教室 | 約450教室 |
| 立地の傾向 | 主要駅周辺、商業施設内 | 住宅街、地域密着型 |
| 教室の規模 | 比較的大規模 | 中小規模 |
この運営形態の違いにより、教室の雰囲気やサービス内容にも違いが生まれます。直営店である個別教室のトライは全国どこの教室でも均一な品質のサービスを受けられる一方、トライプラスは各教室の個性が出やすく、地域の特性に合わせた柔軟な対応が可能です。例えば、地元の〇〇中学校の定期テスト対策に特化したカリキュラムを組むなど、きめ細かな対応ができます。
指導方法とカリキュラムの違い
個別教室のトライとトライプラスでは、同じトライグループでありながら指導方法に明確な違いがあります。それぞれの指導スタイルには独自の良さがあり、生徒の性格や学習目標によって向き不向きが分かれます。ここでは両者の指導方法を詳しく比較し、どのような生徒にどちらが適しているかを解説していきます。
個別教室のトライの指導スタイル
個別教室のトライの最大の特徴は、完全マンツーマン指導です。授業時間の60分間または90分間、講師が生徒一人だけに集中して指導します。この指導形態では、生徒が問題を解いている最中の思考過程まで細かく観察でき、間違いの原因を根本から理解して修正できます。
指導は対話型で進められます。ただ解法を教えるのではなく、「なぜこの公式を使うのか」「どうしてこの答えになるのか」を生徒自身に説明させることで、本当の理解を促します。例えば英語の文法問題では、単に正解を教えるのではなく、文の構造を分析させ、なぜその文法が使われるのかを論理的に説明できるようになるまで指導します。この方法により、応用力が身につき、初見の問題にも対応できる力が養われます。
カリキュラムは完全オーダーメイドです。入塾時に行われるトライ式AI学習診断で、単元ごとの理解度を細かく分析し、一人ひとりに最適な学習プランを作成します。苦手な単元は学年を遡って基礎から学び直し、得意な単元は先取り学習で実力を伸ばすといった柔軟な対応が可能です。
また、定期的に教育プランナーとの三者面談を実施し、学習の進捗状況を確認しながらカリキュラムを調整していきます。志望校が決まっている場合は、その学校の出題傾向に合わせた対策も組み込まれます。例えば、慶應義塾大学を目指す生徒には小論文対策、東京大学を目指す生徒には記述式問題対策を重点的に行うなど、きめ細かな指導が受けられます。
トライプラスの指導スタイル
トライプラスでは講師1人に対して生徒2人の個別指導を基本としています。この指導形態では、講師が生徒Aに解説をしている間に生徒Bが演習問題に取り組み、次に生徒Bに解説をしている間に生徒Aが問題を解くというサイクルで授業が進みます。
この方式の利点は、インプットとアウトプットのバランスが取れている点です。講師から説明を受けた直後に自分で問題を解くことで、理解が定着しやすくなります。また、自分で考える時間が確保されるため、思考力が育ちます。例えば数学の二次関数の問題では、まず講師から解法の説明を受け、その後類似問題を自力で解くことで、パターンを体得できます。
さらに、もう一人の生徒が隣で学習している環境は、適度な競争意識を生み出します。他の生徒が頑張っている姿を見ることで、自然とやる気が引き出されるという効果もあります。ただし、同時に指導を受ける生徒は学力レベルや学習進度が近い生徒同士でペアリングされるため、置いていかれる心配はありません。
カリキュラムは、トライグループの標準カリキュラムをベースに、各教室の裁量で地域の学校事情に合わせた調整が加えられます。特に定期テスト対策では、地域の中学校や高校の過去問データを豊富に持っており、効率的な対策が可能です。地元の〇〇高校の数学は証明問題が多いといった傾向を踏まえた指導が受けられます。
使用教材の違い
両者ともトライグループのオリジナル教材を使用できますが、教材の選択肢には違いがあります。個別教室のトライでは、生徒一人ひとりに合わせた教材を選定します。基礎力が不足している生徒には教科書準拠の基礎教材を、応用力を伸ばしたい生徒にはハイレベルな問題集を提供するなど、きめ細かな対応が可能です。
具体的には以下のような教材が使用されます。
- トライ式オリジナルテキスト:各単元を段階的に学べる構成で、基礎から応用まで網羅
- AI学習診断に基づくプリント教材:苦手分野に特化した問題を自動生成
- 志望校別の過去問集:難関校対策用の実践演習教材
- 映像授業Try IT:約9,000本の授業動画で予習復習をサポート
これらの教材は、教育プランナーが生徒の学習状況を見ながら適宜変更していきます。例えば、中学3年生で高校受験を控えている生徒の場合、夏までは基礎固めのための教科書準拠教材を使用し、秋からは過去問演習中心の実践教材に切り替えるといった計画的な学習が可能です。
一方、トライプラスではトライグループの標準教材に加えて、市販の問題集も活用します。地域の学校で使われている教科書や問題集にも対応しており、学校の授業内容に沿った学習がしやすい環境です。学校で使っているワークや問題集を持ち込んで、分からない問題を質問することもできます。
学習管理システムの比較
学習の進捗管理においても両者には違いがあります。個別教室のトライでは、教育プランナー制度が大きな役割を果たしています。教育プランナーは学習計画の立案から進捗管理、保護者との連絡まで一貫して担当し、講師とは別の立場から生徒をサポートします。
具体的には、月に1回程度の面談で学習状況を確認し、必要に応じてカリキュラムを修正します。また、定期テストの結果や模試の成績を分析し、次の学習計画に反映させます。例えば、模試で数学の関数分野の得点が低かった場合、関数の基礎単元に遡って学習し直すといった対応を迅速に行えます。さらに、生徒のモチベーション管理も教育プランナーの重要な役割です。成績が伸び悩んでいる時期には励まし、目標達成時には一緒に喜ぶなど、精神面でのサポートも充実しています。
トライプラスでは、教室長が学習管理の中心となります。教室長は各生徒の学習状況を把握し、講師への指導方針の伝達や保護者とのコミュニケーションを担当します。フランチャイズ形式のため、教室長の裁量で柔軟な対応ができる点が特徴です。地域密着型の運営により、地元の学校行事やテストスケジュールに合わせた細かな調整が可能で、例えば学校の文化祭前は授業を軽めにして、テスト2週間前から集中的に対策を行うといった配慮もできます。
料金体系とコストパフォーマンスの比較
塾選びで最も気になるのが料金です。個別教室のトライとトライプラスでは、指導形態の違いにより料金体系も大きく異なります。ここでは両者の料金を詳しく比較し、それぞれのコストパフォーマンスについて分析します。なお、料金は地域や学年、選択するコースによって変動するため、ここでは一般的な目安をご紹介します。
個別教室のトライの料金システム
個別教室のトライは完全マンツーマン指導のため、料金は比較的高めの設定となっています。ただし、その分一人ひとりに合わせた丁寧な指導が受けられるため、投資する価値は十分にあります。
基本的な料金体系は以下の通りです。月謝は週1回(月4回)の授業を受ける場合の目安となります。
| 学年 | 月謝の目安(週1回) | 1コマの時間 |
|---|---|---|
| 小学生 | 20,000円〜28,000円 | 60分または90分 |
| 中学生 | 24,000円〜32,000円 | 60分または90分 |
| 高校生 | 28,000円〜40,000円 | 60分または90分 |
これに加えて、入会金が11,000円、教材費が1教科あたり年間5,000円〜10,000円程度かかります。また、教育プランナーによる学習管理費として月額3,000円〜5,000円程度の管理費が別途必要になる場合があります。
高校3年生で難関大学を目指す場合、週2回の授業で月額60,000円〜80,000円程度、受験直前期には週3〜4回に増やして月額100,000円を超えることもあります。一見高額に感じるかもしれませんが、マンツーマンで講師を独占できることを考えると、家庭教師を雇うよりは割安です。実際、家庭教師を週1回派遣してもらうと月額40,000円〜60,000円程度かかりますし、交通費も別途必要です。個別教室のトライなら、教室の自習室も使え、映像授業も無料で視聴できるため、トータルで見れば非常にお得です。
トライプラスの料金システム
トライプラスは1対2の個別指導のため、個別教室のトライと比べて料金が抑えられています。個別指導の質を保ちながらも、始めやすい価格設定が魅力です。
| 学年 | 月謝の目安(週1回) | 1コマの時間 |
|---|---|---|
| 小学生 | 12,000円〜18,000円 | 90分 |
| 中学生 | 15,000円〜22,000円 | 90分 |
| 高校生 | 18,000円〜28,000円 | 90分 |
トライプラスも入会金が11,000円程度、教材費が1教科あたり年間3,000円〜8,000円程度必要です。ただし、教室によっては入会金無料キャンペーンを実施していることもあるため、問い合わせ時に確認することをおすすめします。
中学3年生で高校受験対策をする場合、週2回の授業で月額30,000円〜44,000円程度が一般的です。これは個別教室のトライの約半額から3分の2程度の料金です。また、定期テスト前には無料の補講を実施している教室も多く、追加料金なしで学習時間を増やせる点も大きなメリットです。
さらに、兄弟姉妹で通塾する場合の割引制度を設けている教室もあります。2人目以降の入会金が無料になったり、月謝が10%オフになったりするケースがあるため、複数のお子さんが通う予定があるご家庭には特におすすめです。
初期費用と月謝の違い
塾を始める際には、初期費用も考慮する必要があります。個別教室のトライで中学生が週1回通う場合の初期費用は、入会金11,000円+教材費5,000円+初月の月謝24,000円=約40,000円が目安です。
一方、トライプラスの場合は、入会金11,000円+教材費3,000円+初月の月謝15,000円=約29,000円と、約1万円安く始められます。この差は特に複数教科を受講する場合に大きくなります。
月謝についても、年間で考えると大きな差になります。
- 個別教室のトライ:中学生が週1回通った場合、年間約288,000円(月謝24,000円×12ヶ月)
- トライプラス:中学生が週1回通った場合、年間約180,000円(月謝15,000円×12ヶ月)
年間で約10万円以上の差が出ることになります。ただし、この差額には相応の理由があります。個別教室のトライは完全マンツーマンで講師を独占できること、教育プランナーによる手厚いサポートがあること、全国規模のデータを活用した高度な学習管理が受けられることなど、付加価値が多く含まれています。
コストパフォーマンスで選ぶならどちら
コストパフォーマンスを考える際には、単純な料金の安さだけでなく、得られる効果も含めて判断することが重要です。どちらが自分に合っているかは、生徒の学習状況や目標によって変わります。
個別教室のトライが向いているのは、以下のようなケースです。
- 難関校を目指していて、徹底的な指導を受けたい:東京大学、京都大学、早慶上智などの難関大学や、開成、灘、桜蔭といった最難関中学を目指す場合、マンツーマンの濃密な指導が効果的です
- 学習習慣がなく、常に見守ってもらう必要がある:自分から質問できない、集中力が続かないといった生徒には、常に講師がそばにいる環境が最適です
- 大幅な成績向上を短期間で実現したい:偏差値を10以上上げたい、苦手科目を克服したいといった明確な目標がある場合、集中的な指導が効果を発揮します
一方、トライプラスが向いているのは、以下のようなケースです。
- 費用を抑えながら質の高い個別指導を受けたい:個別指導のメリットを享受しつつ、家計への負担を抑えたいご家庭に最適です
- 定期テスト対策を中心に学習したい:学校の成績を上げることが主目的で、地域の学校情報に精通した指導を受けたい場合に効果的です
- 自分で考える力を養いたい:1対2の指導で適度に自習時間があることで、自主学習の習慣が身につきます
結論として、予算に余裕があり最高品質の指導を求めるなら個別教室のトライ、コストを抑えつつ個別指導の良さを体験したいならトライプラスがおすすめです。
教室環境と設備の違い
学習環境は成績向上に大きく影響します。同じ時間勉強するなら、集中できる環境で効率よく学びたいものです。個別教室のトライとトライプラスでは、教室の広さや設備、自習室の充実度などに違いがあります。ここでは両者の学習環境を詳しく比較し、どちらがお子さんに合っているかを判断する材料を提供します。
個別教室のトライの教室環境
個別教室のトライは、主要駅の近くや商業施設内に教室を構えることが多く、比較的広い空間を確保しています。教室に入ると、まず明るく開放的な雰囲気が目に入ります。天井が高く、大きな窓から自然光が入る設計になっており、圧迫感がありません。
授業を行う個別ブースは、一人ひとりに専用スペースが用意されています。ブースは高さ1.5メートル程度のパーティションで区切られており、隣の生徒の様子が気にならない設計です。各ブースには広めのデスク、快適な椅子、デスクライトが完備され、長時間の学習でも疲れにくい環境が整っています。また、ホワイトボードや電子タブレットなど、視覚的に理解を深めるツールも充実しています。
教室内は常に清潔に保たれており、専任のスタッフが毎日清掃を行っています。空調管理も徹底されており、夏は涼しく冬は暖かく、快適な温度で学習できます。また、新型コロナウイルス対策として、定期的な換気や消毒、アクリルパネルの設置なども実施されています。
さらに、待合スペースも広く確保されており、保護者の方が面談を待つ間も快適に過ごせます。雑誌や教育関連の書籍も置かれており、お子さんの授業中の時間を有効活用できます。
トライプラスの教室環境
トライプラスは住宅街や地域のメインストリート沿いに教室があることが多く、アットホームな雰囲気が特徴です。教室の規模は個別教室のトライと比べるとコンパクトですが、その分温かみがあり、アットホームな環境で学習できます。
授業スペースは、オープンな配置になっていることが多く、講師の目が全体に行き届きやすい設計です。1対2の指導形態のため、個別ブースというよりは長いテーブルに複数の生徒が座る形式が一般的です。ただし、適度な距離が保たれており、他の生徒の様子が気になりすぎることはありません。
教室の内装は、各フランチャイズオーナーの個性が反映されています。壁に励ましのメッセージが貼られていたり、合格実績が掲示されていたり、地域密着型ならではの温かさがあります。中には、地元の高校や大学の情報コーナーを設けている教室もあり、進路選択の参考になります。
設備面では、必要十分なものが揃っています。最新のICT機器は個別教室のトライほど充実していませんが、学習に必要な環境は整っています。また、教室によっては観葉植物を置いたり、リラックスできる音楽を流したりと、生徒が通いやすい工夫がされています。
自習室の利用について
自習室の充実度も塾選びの重要なポイントです。授業以外の時間にどれだけ自主学習できるかが、成績向上の鍵を握ります。
個別教室のトライでは、広々とした専用の自習室が用意されています。自習室は授業スペースとは別に設けられており、静かで集中できる環境が整っています。座席数も多く、テスト前でも席が取れないという心配はほとんどありません。
自習室の利用時間は教室によって異なりますが、多くの教室では平日14時から22時まで、土日も開放しています。授業がない日でも自習室を利用できるため、家では集中できない生徒にとって非常に便利です。また、自習中に分からない問題があれば、空いている講師に質問できるシステムも整っています。ただし、専任の質問対応スタッフがいるわけではないので、講師が授業中の場合は待つ必要があります。
トライプラスでも自習スペースは提供されていますが、専用の自習室というよりは、授業で使用していないスペースを自習に開放する形式が多いです。そのため、座席数は個別教室のトライほど多くありません。テスト前など混雑する時期は、早めに来て席を確保する必要があるかもしれません。
ただし、トライプラスの自習スペースには独自の良さもあります。講師や教室長との距離が近いため、気軽に質問しやすい雰囲気があります。特に小規模な教室では、教室長が常駐していて、自習中の生徒の様子を見守り、必要に応じてアドバイスをくれることもあります。この家庭的な雰囲気が、生徒のモチベーション維持につながっています。
アクセスと立地の傾向
通塾のしやすさも重要な要素です。特に中学生や高校生は部活動との両立もあるため、駅から近い、学校から通いやすいといった条件が大切になります。
個別教室のトライは、主要駅から徒歩5分以内の立地が多く、電車通学の生徒にとって非常に便利です。例えば、新宿、渋谷、横浜、大阪、名古屋といった主要都市の駅前には必ず教室があり、学校帰りに直接通えます。また、大型商業施設内にある教室もあり、保護者の方が買い物をしている間にお子さんが授業を受けるといった使い方もできます。
夜遅い時間帯の授業でも、駅近のため安全面での心配が少ない点も保護者にとって安心材料です。人通りの多い場所にあることが多く、女子生徒でも安心して通えます。
一方、トライプラスは住宅街や地域のメインストリートに教室があることが多く、自宅から近い教室を見つけやすいという利点があります。電車を使わず、徒歩や自転車で通える距離に教室があることも珍しくありません。小学生や中学生にとっては、親の送迎なしで自分で通える点が大きなメリットです。
また、地域密着型のため、通っている学校の友達と同じ教室に通えることも多く、友達と一緒に通塾できる安心感があります。ただし、駅から離れた立地の場合、夜遅い時間は人通りが少なくなることもあるため、保護者の送迎が必要になる場合もあります。
講師の質と採用基準の比較
塾の良し悪しを決める最も重要な要素が講師の質です。どんなに立派な設備があっても、どんなに素晴らしいカリキュラムがあっても、それを実際に指導する講師の力量がなければ成績は上がりません。個別教室のトライとトライプラスでは、講師の採用基準や研修制度に違いがあります。ここでは両者の講師の質について詳しく解説します。
個別教室のトライの講師採用
個別教室のトライでは、厳しい採用基準を設けています。応募者の中から実際に採用されるのは約2割程度で、狭き門となっています。採用試験では学力テストだけでなく、人物評価や模擬授業も実施され、総合的に判断されます。
講師の多くは国公立大学や有名私立大学の学生、または社会人のプロ講師です。東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学などの難関大学出身者も多く在籍しており、高いレベルの指導を受けられます。特に医学部受験や難関中学受験を目指す生徒には、実際にその道を経験した講師がつくことが多く、具体的な受験戦略やモチベーション管理のアドバイスも受けられます。
採用後はトライ式指導法の研修を受けます。この研修では、単に知識を教えるだけでなく、生徒の理解度を確認しながら進める対話型指導法や、つまずきの原因を見抜く診断力などを学びます。また、定期的にスキルアップ研修も実施され、最新の教育手法や入試傾向についての情報共有が行われます。
さらに、教育プランナーによる講師の評価制度もあります。生徒の成績の伸び、保護者からのフィードバック、授業の進め方などを総合的に評価し、質の高い指導を維持する仕組みが整っています。
トライプラスの講師採用
トライプラスでも、トライグループの基準に基づいた採用試験を実施しています。ただし、フランチャイズ形式のため、各教室のオーナーが採用の最終判断を行います。この仕組みにより、地域の特性や教室の雰囲気に合った講師を選ぶことができます。
講師は主に地域の大学生や大学院生が中心です。地元の国公立大学や有名私立大学の学生が多く、地域の学校事情に精通している点が強みです。例えば、地元の〇〇高校出身の講師なら、その高校の定期テストの傾向や部活動との両立方法など、実体験に基づいたアドバイスができます。
採用後はトライグループの研修プログラムを受けるとともに、教室長からの個別指導も受けます。小規模な教室だからこそ、ベテラン講師から新人講師へのノウハウの伝承がスムーズに行われます。また、講師同士のコミュニケーションも密で、困ったことがあればすぐに相談できる環境が整っています。
トライプラスの講師の特徴は、生徒との距離が近い点です。年齢が近い大学生講師が多いため、生徒も親しみを感じやすく、質問しやすい雰囲気があります。勉強の話だけでなく、進路の悩みや学校生活の相談にも乗ってもらえることが多く、メンター的な存在にもなります。
出典:トライプラス講師の仕事内容と応募条件|未経験でも安心のサポート体制
講師の指導力とサポート体制
講師の指導力を測る上で重要なのが、生徒の成績が実際に上がっているかです。個別教室のトライでは、各講師の担当生徒の成績推移がデータとして管理されており、成果が出ていない場合は教育プランナーが介入して指導方法を見直します。
マンツーマン指導のため、講師は生徒の細かい変化にも気づきます。例えば、いつもより集中力がない日には理由を聞いて学習計画を調整したり、特定の単元で手が止まることが多ければ基礎に戻って説明し直したりと、きめ細かな対応が可能です。また、講師は毎回授業報告書を作成し、教育プランナーや保護者と情報を共有します。これにより、三者が連携して生徒をサポートする体制が整っています。
トライプラスでは、1対2の指導形態のため、講師には同時に2人の生徒を見る力が求められます。優れた講師は、それぞれの生徒の理解度を瞬時に判断し、適切なタイミングで解説と演習を切り替えます。また、2人の生徒の学習進度や性格を考慮して、相性の良い組み合わせでペアを作ることも講師の腕の見せどころです。
教室長による定期的な面談も実施されており、講師への要望や生徒の様子について話し合う機会が設けられています。小規模な教室だからこそ、一人ひとりの生徒に目が行き届き、きめ細かなサポートが可能です。
講師交代の柔軟性
相性の問題で講師を変更したいという場合の対応も気になるポイントです。個別教室のトライでは、講師の変更は比較的スムーズに行えます。多数の講師が在籍しているため、教育プランナーに相談すれば、別の講師を紹介してもらえます。
実際、生徒と講師の相性は成績に大きく影響します。講師の説明の仕方が合わない、性格的に緊張してしまうといった理由で、実力を発揮できない生徒もいます。個別教室のトライでは、こうしたミスマッチを早期に解消することを重視しており、遠慮なく相談できる雰囲気があります。交代後は、新しい講師と改めて学習計画を立て直し、スムーズに学習を継続できます。
トライプラスでも講師の変更は可能ですが、在籍講師の数が限られているため、個別教室のトライほど選択肢は多くありません。ただし、教室長が生徒の性格や学習スタイルを理解した上で最適な講師を選んでくれるため、最初から相性の良い講師に出会える確率が高いです。
また、トライプラスでは講師との関係性が深まりやすいという特徴があります。長期間同じ講師に教わることで信頼関係が築かれ、生徒も安心して学習に集中できます。特に人見知りの生徒や、環境の変化に敏感な生徒にとっては、安定した関係を保てる点が大きなメリットです。
実際の口コミと評判
実際に通っている生徒や保護者の声は、塾選びの重要な判断材料になります。ここでは個別教室のトライとトライプラスの利用者からの評判を、良い点も気になる点も含めて正直にご紹介します。インターネット上の口コミサイトや当社で実施したアンケート結果を基にまとめました。
個別教室のトライの利用者の声
個別教室のトライの利用者からは、マンツーマン指導の効果を実感する声が多く聞かれます。
「中学3年生の夏に入塾し、偏差値が45から58まで上がりました。苦手だった数学の関数が理解できるようになり、第一志望の県立高校に合格できました。講師の先生が私の理解度に合わせて、中学1年生の内容まで戻って教えてくれたのが良かったです。」(神奈川県・高校1年生・女子)
「教育プランナーの方が定期的に面談してくださり、学習計画を細かく調整してもらえました。模試の結果を見て、弱点を的確に指摘してくれるので、無駄なく勉強できました。」(東京都・保護者)
一方で、料金の高さを気にする声もあります。
「マンツーマンなので仕方ないですが、週2回通うと月5万円を超えます。成績は確実に上がっていますが、家計への負担は大きいです。」(大阪府・保護者)
また、講師の質については概ね高評価ですが、中には相性の問題を指摘する声も。
「最初の講師とは相性が合わず、教育プランナーに相談して変更してもらいました。2人目の講師は説明が分かりやすく、質問もしやすかったです。変更を申し出やすい雰囲気があったのが良かったです。」(埼玉県・中学3年生・男子)
トライプラスの利用者の声
トライプラスの利用者からは、コストパフォーマンスの良さとアットホームな雰囲気を評価する声が目立ちます。
「個別指導なのに料金が比較的リーズナブルで助かります。週2回通っても月3万円程度で、家計に優しいです。定期テスト前は無料で補講もしてくれるので、本当にお得だと思います。」(愛知県・保護者)
「教室長の先生が地元の高校出身で、学校の情報に詳しいです。定期テストの傾向も教えてもらえるので、効率的に勉強できています。」(福岡県・中学2年生・女子)
「1対2の指導ですが、隣の子が問題を解いている間に自分も演習できるので、ちょうど良いです。完全マンツーマンだと緊張してしまうタイプなので、この形式が合っていました。」(千葉県・中学3年生・男子)
気になる点としては、教室の規模や自習室の混雑を挙げる声があります。
「個別教室のトライと比べると、教室が少し狭く感じます。自習スペースもテスト前は満席になることがあり、早めに行かないと席が取れません。」(兵庫県・高校2年生・女子)
「講師の先生の質は良いのですが、人数が限られているので、希望の曜日や時間帯に予約が取れないこともあります。」(京都府・保護者)
成績向上の実績比較
最も気になるのは、実際にどれくらい成績が上がるかです。両者とも多くの生徒が成績向上を実感していますが、傾向には違いがあります。
個別教室のトライは、大幅な成績向上を達成している事例が多く見られます。
- 偏差値を15以上アップさせて難関校に合格した事例が多数
- 苦手科目を克服し、学年順位を100番以上上げた生徒も
- 医学部、東京大学、京都大学などの最難関大学への合格実績が豊富
- 中学受験では開成、麻布、桜蔭、女子学院などへの合格者を輩出
これは、マンツーマンで徹底的に弱点を克服できる指導体制と、高度な学習管理システムの効果と言えます。特に短期間で結果を出さなければならない受験生や、基礎から大幅に学び直す必要がある生徒にとって、この集中的な指導は大きな効果を発揮します。
トライプラスは、着実な成績向上を実現している事例が多いです。
- 定期テストで平均20〜30点アップを達成する生徒が多数
- 学校の成績評価が「3」から「4」へ、「4」から「5」へと段階的に向上
- 地域の公立高校への合格実績が豊富
- MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)や関関同立(関西、関西学院、同志社、立命館)への合格者も多数
1対2の指導で適度に自習時間があることで、自分で考える力が育ち、学習習慣が定着しやすいという効果があります。特に定期テスト対策に力を入れており、地域の学校の傾向に合わせた効率的な学習で着実に成績を伸ばしています。
保護者からの評価
保護者の視点から見た評価も重要です。お子さんの成績だけでなく、塾とのコミュニケーションや費用対効果なども判断材料になります。
個別教室のトライの保護者からは、サポート体制の充実を評価する声が多く聞かれます。
「教育プランナーから定期的に連絡があり、子どもの学習状況を詳しく教えてもらえます。こちらから質問や相談をしても、すぐに対応してくれるので安心です。」(神奈川県・保護者)
「料金は高いですが、子どもが志望校に合格できたので、投資した価値はありました。受験直前期は週3回に増やしましたが、その甲斐あって第一志望に合格できました。」(東京都・保護者)
トライプラスの保護者からは、地域密着型の良さを評価する声が目立ちます。
「教室長が子どもの性格をよく理解してくれて、適切なアドバイスをくれます。大手塾なのに、個人塾のようなきめ細かさがあります。」(愛知県・保護者)
「自宅から徒歩10分で通えるので、送迎の負担がありません。夜遅くても安心して通わせられます。」(福岡県・保護者)
両者とも、生徒や保護者からの評価は総じて高く、それぞれの特徴に応じた満足度が得られています。
あなたに合った塾の選び方
ここまで個別教室のトライとトライプラスの違いを詳しく見てきました。最後に、どちらの塾があなたに合っているかを判断するための具体的なポイントをまとめます。塾選びは生徒の性格、学習目標、家庭の状況など、様々な要素を総合的に考慮する必要があります。この章では、それぞれの塾が向いている生徒のタイプを明確にし、体験授業で確認すべきポイントもご紹介します。
個別教室のトライが向いている生徒
個別教室のトライは、以下のような生徒に特におすすめです。
難関校を目指している生徒
東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学などの難関大学や、開成、灘、桜蔭などの最難関中学を目指す場合、マンツーマンの濃密な指導が効果的です。合格のために必要な高度な思考力や応用力を、一対一の対話を通じて養うことができます。例えば、東京大学の数学では単なる計算力だけでなく、論理的思考力と記述力が求められますが、マンツーマンならその力を徹底的に鍛えられます。
基礎から徹底的に学び直したい生徒
学年を大きく遡って学習する必要がある場合、周りの目を気にせず自分のペースで学べるマンツーマン指導が最適です。中学3年生でも小学校の分数計算から学び直すなど、恥ずかしがらずに基礎固めができます。
質問することが苦手な生徒
自分から積極的に質問できないタイプの生徒には、講師が常に隣にいて理解度を確認してくれるマンツーマン指導が向いています。質問しなくても、講師が生徒の表情や手の動きから理解度を察知し、適切なタイミングでサポートしてくれます。
短期間で大幅な成績向上を実現したい生徒
受験まで時間がない、次のテストまでに確実に成績を上げたいといった明確な目標がある場合、集中的なマンツーマン指導で効率よく学べます。無駄な学習を省き、必要な部分だけを徹底的に強化できます。
トライプラスが向いている生徒
トライプラスは、以下のような生徒に特におすすめです。
費用を抑えながら個別指導を受けたい生徒
個別指導の良さを体験したいけれど、予算に限りがあるご家庭には、トライプラスのコストパフォーマンスの高さが魅力です。1対2の指導でも十分に個別対応してもらえるため、費用対効果は非常に高いです。
定期テスト対策を重視したい生徒
学校の成績を上げることが主な目的で、地域の学校情報に精通した指導を受けたい場合、トライプラスの地域密着型の指導が効果的です。通っている学校の定期テストの傾向を熟知した講師から、ピンポイントで対策を受けられます。
自分で考える時間も欲しい生徒
1対2の指導では、講師が解説している時間と自分で問題を解く時間のバランスが取れているため、インプットとアウトプットを効率よく行えます。常に講師がつきっきりだと緊張してしまう生徒にも向いています。
アットホームな雰囲気を求める生徒
大規模な塾よりも、先生との距離が近く、温かい雰囲気の中で学びたい生徒には、トライプラスの地域密着型の教室が合っています。教室長や講師と深い信頼関係を築きながら学習できます。
体験授業での確認ポイント
どちらの塾も無料体験授業を実施しています。体験授業は、実際の雰囲気や指導方法を確認できる貴重な機会です。以下のポイントをチェックしましょう。
講師との相性
体験授業では、実際に指導を受けて講師との相性を確認します。説明の仕方が分かりやすいか、質問しやすい雰囲気か、性格的に合うかなどをチェックしましょう。特に個別指導では講師との相性が成績に直結するため、遠慮せず正直な感想を伝えることが大切です。
教室の雰囲気
教室の清潔さ、明るさ、騒音レベルなども重要です。集中して学習できる環境かどうかを確認しましょう。また、他の生徒の様子を見ることで、その教室の学習に対する姿勢も分かります。真剣に勉強している生徒が多い教室は、良い刺激を受けられます。
カリキュラムの提案内容
体験授業後には、具体的な学習プランの提案を受けます。その提案が生徒の現状を正確に把握した上で作られているか、目標達成に向けた道筋が明確かを確認しましょう。また、無理な勧誘がないかも重要なポイントです。
自習室の利用しやすさ
可能であれば、自習室も見学しましょう。座席数、利用時間、質問対応の有無などを確認します。授業以外の時間も塾で勉強する予定があるなら、自習環境は非常に重要です。
入塾前のチェックリスト
体験授業を終えて入塾を検討する際には、以下の項目を改めて確認しましょう。
| 確認項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 料金の透明性 | 月謝以外にかかる費用を全て確認。入会金、教材費、管理費、季節講習費など |
| 講師の変更可否 | 相性が合わなかった場合の講師変更の手続きと追加費用の有無 |
| 振替制度 | 体調不良や学校行事で休んだ場合の振替授業の対応 |
| 退会条件 | 退会する場合の手続きと違約金の有無 |
| 保護者との連絡 | 定期的な面談の頻度や連絡方法 |
これらの項目を全て確認し、納得した上で入塾を決めることが大切です。特に料金面や契約条件については、書面でしっかり確認しましょう。
最後に、どちらの塾を選ぶにしても、生徒本人のやる気が最も重要です。どんなに良い塾でも、本人に学ぶ意欲がなければ成果は出ません。体験授業を通じて、お子さん自身が「ここで頑張りたい」と思える塾を選ぶことが、成功への第一歩です。
個別教室のトライとトライプラスは、どちらもトライグループの豊富なノウハウを活かした質の高い個別指導塾です。それぞれの特徴を理解し、お子さんの性格や目標、ご家庭の状況に合わせて最適な選択をしてください。