「〇〇だけ」のボラで、地域のつながりを途絶さず、地域で支え合いを!

苫小牧市社会福祉協議会(北海道)

苫小牧市社会福祉協議会では、令和3年6月から、地域のちょっとした困り事に対し、「〇〇だけ」とボランティアの内容を限定した、だけボラ事業を開始しています。コロナ禍で、これまで以上に地域のつながりが希薄化し、困っている声が「届きにくい・見えにくい」状況となっています。

そこで苫小牧市社協では、例えば「ゴミ出しだけ」や「掃除だけ」、「おうちの片付けだけ」など、活動内容を限定し、ボランティアを募集しています。令和3年9月時点で、50名を超えるボランティアの方に登録をいただいております。

ボランティア一人ひとりができる範囲で、得意なことや、やってみたいことを行っていただくことで、困り事のサポートだけではなく、ご自身の趣味や、生きがいづくりへつながっていくことを目的としています。

 

実際の相談内容として、自宅の木々が伸び過ぎてしまい、切りたいと考えているが、高齢のために切ることができないことや、自宅周辺の草刈りができないため、手伝って欲しいなど様々なお問合せがありました。そこで、「木を切るだけ」や「草刈りだけ」の内容でボランティア登録をしている方と一緒に作業を実施しました。

また、この住民の方は木を利用したモノづくりも得意としていたことから、「モルック」というフィンランド発祥の木棒を投げて、複数の木のピンを倒して点数を競う、スポーツ用具を作っていただきました。実際に他の地域にて、このモルックを使用してふれあいサロンを実施しており、作品を通して、人と人がつながるきっかけになっています。

その他、屋外活動では、「だけボラ農園」として、市内4カ所の畑を借り、地域の方と一緒に野菜づくりをしながら、地域の見守りや、屋外交流等を図っています。さらに、収穫した野菜は、市内の子ども食堂など福祉施設へ寄贈します。野菜づくりを通して、次世代交流をはじめとした、地域とのつながりを築いています。

最近では、訪問介護サービス等の公的サービスでは難しい、タンスの中の衣類整理やホームタンクへの給油等に関する生活支援の相談がきています。このように、地域の方一人ひとりの得意なこと・やってみたいことを活かしながら、困り事に対応しています。今後も継続して、地域のつながり・支え合いを絶やさないよう日々、地域の方と一緒に活動に取り組んでいきます。

2021.10.15

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