あなたの「やりたい!」をカタチに・・・新型コロナウイルス地域支援寄付金の取り組み

立川市社会福祉協議会(東京都)

立川市では、ボランティア・市民活動や、サロン、自治会活動などを通じ、人と人とのふれあいの中で交流が育まれ、時に地域課題(孤立や制度の狭間の問題の支援)の発見・解決が緩やかに行われてきました。

しかし、新型コロナウイルスの感染が全国的に拡大し始めた今年3月以降は、活動自体の縮小・あるいは休止を余儀なくされるグループが増加し、上述のような機能が徐々に低下していくことが懸念されました。

一方で、コロナ禍においても学生やボランティアグループが自分たちで作製したマスクを各福祉施設へ届けたり、民間の飲食業から「ひとり親家庭へ昼食のお弁当を無料配布したい」という活動の相談を受けるなどする中で、立川市社会福祉協議会としても「活動の応援に資するような取り組みができないか」と検討し「新型コロナウイルス地域支援寄付金」を創設しました。

5月1日より寄付を募り、個人や企業・団体より延べ300万円を超えるご寄付をいただきました。いただいた寄付金を原資にグループや団体への助成をスタートし、これまでに約30団体へ助成することができました。なお、周知については本会ホームページをはじめ、市内各自治会掲示板へのポスター掲示、民生委員・児童委員、ボランティア・市民活動センターたちかわ登録団体、サロングループ等に呼びかけを行いました。

活動の内容はコロナ禍で収入が減少したひとり親家庭への支援や休校中の居場所がない子どもたちへの活動の場の提供、児童や乳幼児への食の提供と相談受付など、団体・グループごとに特色を活かした活動が展開されています。

助成金を活用した団体からは、「食料品を渡す際、コロナ禍であっても笑顔の子どもたちを見て逆にこちらが元気をもらった」「活動を通じて新しい出会いもあり、自分たちの活動を見つめ直すきっかけにつながった」という声をいただいています。

活動を始めた当初は、みんなが大変で、不安な状況の中で、「誰かのために」という思いから活動が始まるのか心配でした。しかし、実際には助け合いや分かち合いの精神で「何か力になりたい」「私でもできることがあればやりたい」といった、非常に前向きであたたかい声を聴き、こういった風土がここ立川にもあることに勇気づけられました。なかなか終息の気配が見えませんが、知恵を出し合い、助け合いながらこの難局を乗り越えていきたいと思います。

2020.10.29

助成を受けた団体によるひとり親家庭への食の支援

子ども向けのマスクづくりワークショップ

 

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本サイトは「赤い羽根 新型コロナ感染下の福祉活動応援全国キャンペーン 居場所を失った人への緊急活動応援助成金」により作成したものです。