できることをできる範囲で、楽しくフレイル予防

野村自治会・野村東自治会(徳島県)

徳島県美馬市脇町西部の野村自治会・野村東自治会で、コロナ禍での「地域のつながりを切らない」、「フレイル予防」を目的に、住民による地域活動が始まりました。

昔から地域交流の深かった両自治会では、これまで「野村いきいきサロン」として、月1回のサロン活動、週1回のいきいき百歳体操を行い、地域住民の介護予防、交流の場としての活動を展開してきました。2020年3月から、新型コロナウイルス感染症の影響により、活動を中止せざるを得ない状況が続く中、各活動の再開に向け、メンバーは悩みに悩む日々が続きました。主なメンバーは定期的な協議を続け、「感染症は怖いけど、このままでもいけない。ならば違う形で地域のつながりを途絶えさせない方法を」と考え、これまでの屋内での取組ではなく、屋外での活動に目を向け、「ラジオ体操」と「ウォーキング」に取り組むことを決めました。

活動日である毎週水曜日、これまでの活動拠点であった会場の駐車場に、地域に住む60代から90代の15名が集まります。集合時間に待ちわびた住民たちは15分以上前から会場に到着し、談笑を始めています。コロナ禍でなかなか集まれない皆さんの顔は、笑顔であふれています。

メンバーみんなが揃うと、「ラジオ体操」が始まります。「ラジオ体操するん、十数年ぶりじゃ」「どんなにするか忘れとうけん、うまいことできるか心配じゃわ」等の声が聞かれる中、テレビに映ったお手本を見たり、声を掛け合ったりしながら、楽しく体を動かしています。

次に、参加者一人一人のペースに合わせた地域内のウォーキングが始まります。「あそこに植わっとる果物は何て言うんえ?」「昔はこの辺で〇〇しよったなー。」など、一緒に歩きながらも、話は止まりません。毎回、予定時間を越えてのウォーキング大会となっています。

ウォーキングから戻っても、みんなでフレイル予防のチラシを読んだり、おしゃべりをしたりと楽しい時間は続きます。そして、「今日は〇〇さんきてなかったなあ」「次は、▲▲さんにも声をかけてみよう」と同じ地域に住む仲間のことも気に掛け合う様子がうかがえます。

「一人では三日坊主になってしまうけど、みんなと一緒やけん続けられる。何より楽しいわ」との参加者の声を聞くと、活動を始めたサロンの中心メンバーは、「始めてよかった。これからもウォーキングコースを変えたりしながら、みんなで楽しみながらの活動を長く続けていきたい」と力強く話されていました。

〇地域で無理せずできることから始めてみる!

〇お互いに見守りあえる、情報を交換できる!

2021.1.18

会場駐車場で間隔を開けてのラジオ体操

自分のペースに会わせてウォーキング

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