新型コロナウイルスの影響をうけた外国人のための情報交換のつどいの開催

泉佐野市社会福祉協議会(大阪府)

泉佐野市は大阪府南部に位置し、大阪湾に浮かぶ関西国際空港(関空)の玄関口となっています。コロナ禍による旅客減少により、休職・失業した外国人労働者たちが、生活福祉資金・住居確保給付金といった経済的支援を求めて、泉佐野市社会福祉協議会(以下、社協)および社協が受託している生活困窮者自立支援機関(基幹包括支援センターいずみさの)に多く訪れることとなりました。

相談のなかで、職場以外に知人がいない・同郷者を他に知らない・けがをした時どこの病院に行けばいいのか・新しい仕事をどのように探せばいいのか・ビザの心配、などの不安の声を多く聴きました。多くは相談相手がいないことによる情報不足が背景にあるため、相談者同士が知り合いになることで、不安を解消できるような居場所や繋がりがつくれるのではないか、と社協内で話し合い、市内で長年、国際交流に取り組んでいるNPO法人・泉佐野地球交流協会(ica)とともに「外国人のための情報交換のつどい」を始めました。

相談者の方との面接時にチラシを渡して参加をよびかけ、少人数で短時間の開催とし7月~12月まで毎月1回、開催をしています。期間については、当時、休職を命じられた方々の多くが令和3年1月復職予定と言われていたこと、相談者に対して就労支援を行っていることから、期間内に日常的なつながりや就労先を見つけられることを目指して、6か月限定の目途を立てました。

集まったのは、市役所の国際交流員を含めた5か国の出身者や、icaや市役所、社協の日本人スタッフ。参加者は同じ母国語を話す方と新たな繋がりを得ることができたり、日本の制度のことでわからないことを他の人に気軽に聞くことができたりしました。また、これがきっかけで、icaの交流活動にゲストスピーカーとして参加する方も現れました。暗い話題が多い時期ですが、この会を通じて前向きに行動されるようになったようです。

2021.1.4

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