ICTツールを用いたアートワークショップの実践

児童養護施設一宮学園(千葉県)

児童養護施設一宮学園では、新型コロナウイルスの感染拡大により学校が休校になり、ストレスの溜まっていた入所児童に対してのICTツールを用いたアートワークショップの実践を行いました。協力いただいたのは「たまあーと創作工房(こまちだたまお先生)」。絵画や造形、クラフト等のアート活動を通して、子どもたちの生きる力をはぐくむことを目的として活動されています。

参加者は当園児童16人。今回は8人ずつ2グループに分かれて行いました。

もともと月一回、先生が来園し、アート活動を子どもと行っていましたが、コロナ禍の影響により、施設内への外部からの訪問を制限せざるを得なくなりました。ただでさえ、外出の自粛を強いられた状況に加えて、楽しみにしていたアート活動がなくなったことで子どもたちのなかには喪失感すらみられ始めていました。

そこで、今できることとして、ICTを活用したアート活動をたまあーと創作工房のこまちだ先生よりご提案いただき、協働で実施することとなりました。オンラインの会議などの遠隔のコミュニケーションアプリであるZOOMを利用して開催しました。 今回は【虹色フレーム】色の三原色に合わせた透明なシールを切り抜き、ステンドガラス風のものを制作しました。

【PC準備】
ボランティア(先生)側:パソコン⇒先生の表情を撮影およびZOOMの映像受信
携帯⇒先生の手元を撮影(作り方)

施設側:パソコンおよびスクリーン⇒会場全体の撮影およびZOOMの映像を映写
携帯電話2台⇒子どもたちの表情・作品を撮影

【開催方法と体制】
@ソーシャルディスタンスを保った机の配置(長机に一人のみ)
@人数制限(1グループ8名まで)

【小学生低学年グループと小学生高学年・中学生グループの2グループ体制】
@事前に個別に封筒に入ったキットを用意。(他児との接触を避ける)
@普段以上に職員を配置。普段は、先生と職員1名で実施しているが、カメラPC操作等、職員2名体制とした。
@マスクの着用および手指消毒の徹底

【開催してみて「○よかったこと」と「△課題」を紹介します。】

〇子どもたちの笑顔が見られた。
〇先生も工夫してくださり、2画面対応だったのがわかりやすった。
〇子どもたちの集中力の高さ (オンラインの方がかえって集中できる子もいた。)
〇大きな機材トラブルはなかった。
〇低学年グループでは、子どもと先生との相互交流(直接の質疑応答)も楽しめた。
△互いの音声の聞き取りづらさの改善
⇒マイクおよびスピーカーの準備(PCや携帯内蔵のものではクリアに聞き取りづらい)
△先生がその場にいない分、技術的なことを伝えるむずかしさ<職員の人数とスキル>
△ZOOM操作に固定で職員を配置したほうが良いか<共有画面のスイッチング>
⇒配信側(ボランティア側)のスイッチングのほうが良い?

緊急事態宣言が解除されたことに伴い、オンラインから通常活動に移行する予定ですが、第2波にも備えて、オンラインの実践も想定しています。今後は、子どもの特徴を考えて、どちらの選択肢があっても良いのではないかということも話題に挙がっています。

2020.7.15

【追記】
JVCC2020での学び(ICTツールを活用して多様な参加)が、本活動に直結したものとなりました。今年の2月まで、「ZOOMって何?」と思っていた素人の私でありましたが、そこからわずか3カ月でこのような実践に結びつけられて、本当にいろいろな出会いに感謝しています。(一宮学園 加賀孝幸)

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