住民のつながる工夫を知り、広める

太田市社会福祉協議会(群馬県)

太田市では、子どもから高齢者まで誰もが過ごせる居場所として「お茶の間カフェ」を地域住民が週2回、11か所で実施していますが、3月から開催を自粛しています。カフェを運営する地域住民たちは、会えない中での地域の暮らしぶりにアンテナを立てて、できることに取り組んでいます。韮川地区の石川文子さんは、「団地に住む人は、誰かのお宅でお茶飲みをしているみたい」と安心する一方で、移動手段のない一人暮らし世帯が孤立しないように電話をかけ、ついでのときに訪問をして、気にかけています。ときには、お茶の間カフェの友だちを誘って一緒に訪ね、双方から再会を喜ばれることも。3密に配慮しながら、少人数で顔が見える機会をつくっています。

また、大島二区の住民がおしゃべりやカラオケを週1回楽しむ「なごみの会」は、部屋の窓を全開にして、一定の距離を保って椅子を配置するなどの感染予防対策をとり、集いを再開しました。この日は10人が集まり、大いに盛り上がって笑い合いました。メンバーは、休止中も電話やメールで連絡を取り合い、マスクをプレゼントしたり、そのお礼に布マスクをもらったりと、コロナに負けないつながりがあったと話します。

これらの取り組みは、太田市社会福祉協議会の生活支援コーディネーターが、12ある第2層協議体のメンバー219人にアンケートをとり、実際に現地を訪ねて把握。アンケート用紙を郵送する際には、つながりを切らない情報・交流ネットワーク発行の「つながる通信」を印刷して同封。「通信が参考になった。うちの地域でも参加者に絵手紙を送りたいと思う」「自粛だからと、何もしてこなかった自分を反省した。マネできることから取り組みたい」などの声も寄せられました。地域住民によるつながる工夫を紹介する太田市版「つながる通信」も創刊しました。

先日は、ある地区の協議体から要望を受けて、住民向けにLINEのテレビ電話の使い方講習会を生活支援コーディネーターが行いました。冬の感染症流行時期を見据えて、つながり続けるために、いまできる準備を進めています。

2020.9.16

右から,韮川地区の石川文子さん、カフェ利用者の原島さん、カフェサポーターの鉾之原さん

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