笑顔で集まれるその日まで。プランターファーム見守りプロジェクト

淡路市社会福祉協議会(兵庫県)

新型コロナウイルス感染症の影響で、家の中で過ごすことが増えた高齢者の孤立を防ごうと、淡路市社会福祉協議会では「再び笑って集まれる日のために」を合言葉に、2020年度から「プランターファーム見守りプロジェクト」に取り組んでいます。この取り組みは、人目のつく家の玄関や庭先で、野菜を育てながら、ご近所同士で声を掛け合い、つながり続けようという試みです。

プロジェクトは、プランター、土、苗をセットにして、2020年度は善意銀行、2021年度は共同募金より半額程度の助成をおこない、参加しやすい費用負担になっています。2020年、市社協が発行する「すまいる臨時増刊号」で告知をすると、たちまち「参加したい」との声が続々と寄せられ、当初予定を大幅に超える約800世帯の参加(800個のプランター)がありました。2021年度は、世代を超えてさらに輪が広がり約1,100世帯が参加するプロジェクトとなっています。

初回となった2020年は、5月下旬に地元のボランティア、お世話役さんが協力し、本人と一緒になって、ミニトマトやピーマンなどの苗をプランターに植え付けました。プランターには「周りの人が声を掛けやすいように」と、プロジェクト名が書かれたプレートも設置しました。なかでも、東浦地域では、保育園の子どもたちがイラストを描いたり色を付けたもの、「おばあちゃんすきだよ」とメッセージが書かれたプレートを作ってくれるなど地域の子どもたちも参加するプロジェクトに発展していくなどの広がりもありました。

このプロジェクトに参加した地域の方からは「家にこもりがちだったので、野菜を育てるのが毎日の楽しみになりました。近所の人が育て方を教えてくれたり、肥料や添え木を持ってきてくれたりして助けてくれました」の声や「気になる一人暮らしの方のお宅へ、今から誘いに行くねん」との声が聞かれるなど1本の苗を通して地域の輪が生まれています。

このプロジェクトを通して、これまで以上に住民同士の会話が増えたり、助け合ったりと、うれしい反響がありました。地域のつながりを広げるのは住民自身です。これからも住民が主体となった活動ができるよう支え続けていきたいと考えています。

2021.8.10

 

この記事をシェアする

お問い合わせ先

お問い合わせ
本サイトは「赤い羽根 新型コロナ感染下の福祉活動応援全国キャンペーン 居場所を失った人への緊急活動応援助成金」により作成したものです。