美里町社会福祉協議会(宮城県)
コロナ禍で、小学校の「総合的な学習」の時間を使った「高齢者施設への訪問・交流」や、地域住民を招待した「コンサート」など従来実施してきた地域交流が中止となりました。学校からも施設や地域住民の方からも「交流ができなくてさみしい」「残念」という声が聞かれました。また、オンラインでの交流を検討するも、学校や施設のインターネット環境の整備が難しく断念することとなりました。そこで、美里町社会福祉協議会では、学校向け福祉・出前講座「まなびねっと」の一環として「想いを届ける・受け取る」ことの喜びを感じてもらうために、「手紙」を用いた美里町の小学生と地域住民の交流を行いました。
「にっこり手紙プロジェクト」は、ひとり暮らしの高齢者や通学見守り隊、障害のある方などのほか、特別養護老人ホームやデイサービスの利用者から子どもたちへビデオメッセージを届けます。子どもたちは受け取ったビデオメッセージを見て、今度はお礼の手紙を届けます。
子どもたちは、施設入居者や地域住民のコロナ禍での生活の様子を知ることができるほか、自分たちが書いた手紙を嬉しそうに読んでくれている様子を見ることができ、「喜んでくれて嬉しい」「いつか会いに行きたい」と、幸せを届けることができた達成感や喜びを体感できました。また、高齢者施設では家族との面会もできない状況が続いており、子どもたちとの交流ができたことは本当に嬉しかったという言葉をいただきました。
このプロジェクトを通して、子どもたちが手紙を届けるという一方型の交流ではなく、手紙を受け取り読んでいる様子をフィードバックするような双方向型の交流が児童の達成感や喜びにつながるのだと感じることができました。
次年度は、学校や施設のインターネット環境が整備される予定もあり、現在は地域と学校をつなぐオンライン交流の実現に向けて計画をすすめています。
プロジェクトの概要
■対象者 :小学校4年生、地域住民
■時期等 :令和2年10月~12月
■連 携 :町内の高齢者施設 等
■感染対策:社協職員1名が施設や地域住民宅を訪問し撮影。
施設職員が児童からの手紙を受け取った様子の撮影に協力(感染状況が厳しくなり外部の出入りができなくなったため)。
(※他教科との連動として、小学校4年生の道徳「何かお手伝いできることはありますか」や国語「手紙を書こう」等の単元の復習も意識しながら実施)
2021.1.28
子どもたちに届いたビデオメッセージをみている様子
子どもたちが書いた手紙
子どもたちから届いた手紙を読んでいる様子
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